0026 メイドロイド™の、眼球の原型
メイドロイド™の義眼の原型を制作いたしなおします。
いわゆる自作ドールアイというものでございます。
前回のものはφ50mmと、やや大きすぎた感があるため、今回は少し小さくφ40mmで作り直す事にいたしました。
アクリル球を原型に、旋盤で中央に回転軸となる穴を開け、シリコーンゴムで雌型を制作し、複製を行います。


シリコーンゴムの印象剤は、型に流した後、真空脱泡機で減圧し、泡抜きを行います。
印象剤は、常圧で流しますと型の表面に泡が残りやすくなります。
泡が雌型の表面に残ってしまいますと、成型品を作った際にホクロのような形になって現れてしまいます。
他のパーツであれば、削って修正を行うのも簡単でございますが、目のパーツは透明部分もあるため、追加作業は難易度が高うございます。
そのため、出来る限りきれいな雌型を制作する必要がございます。
雌型の泡を防ぐ方法としましては、圧力釜で加圧したり、遠心鋳造機などで泡を抜くと言った方法もございます。
しかしその方法ですと、型の表面に残る泡は減らせますが、常圧で流した時と同様に、シリコーン剤やその硬化剤中に溶けていた空気は残ったままであるために、硬化の際に目に見えない微細な泡となって現れてしまいます。
水道水をそのまま冷蔵庫の製氷室で凍らせますと、透明な氷にはならず、白く雲ったような泡が出来てしまうのを想像していただくと、近いかと存じます。
このスポンジの穴のように分散した微細な泡が、シリコーンゴムの強度を低下させ、型の寿命を短くしてしまいます。
それを防ぐために、減圧による真空脱泡を行います。
真空脱泡機で減圧いたしますと、泡は大きく膨張し、型の外に出て行きます。
また、液剤は常温沸騰を始め、それによって液剤に溶けていた空気や余分な揮発成分も抜けます。
それによって、泡がなく強度の高いシリコーンゴム型を生産する事が可能となるのでございます。
水道の水を、いったん沸騰させてから製氷室で凍らせますと、泡のない透明な氷ができあがるのと同じでございます。
水道の水を真空脱泡機で常温沸騰させても、同じく透明な氷ができあがります。
私が使用しております真空脱泡機は、20年ほど昔、オズショップやコトブキヤといったガレージキットメーカーで使われていたものだそうで、元々は(株)平泉洋行という素材ケミカルの代理店の営業の方が設計されたものだそうです。
この真空脱泡機は、一般的によくある横扉型ではなく、上扉型で上から覗けるため、槽内の常温沸騰の様子が観察しやすいため、減圧のタイミングがとりやすく、非常に使いやすい設計でございます。
これを参考に更に小型化して一般向けに販売されている製品が、ダイキ工業のゼペットシリーズでございます。


シリコーン型にウレタン樹脂を注型し、旋盤で削って基本となる形を制作いたします。
その後部に、サーボとリンケージを行うためのホーンを取り付けいたします。
これを原型とし、再びシリコーンゴムで雌型を制作し、それに透明樹脂を流す事で、左右に動くドールアイの量産が可能となります。
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