0030 メイドロイド™の眼の造形の調整
メイドロイド™の眼の造形を調整いたします。
ドールアイの直径を下げた事に合わせて、まぶたの輪郭も幾分小さくはしたのですが、まだ視線の印象が強いので、もう少し小さくしてみます。
義眼を取り付けたままの状態で、エポキシパテで輪郭を造形いたします。

等身大の人間に近い造形物は、どうしてもリアルになればなるほど、見ると怖い物になってしまいます。
『0008 メイドロイド™の、造形の調整』でも申し上げました通り、様々な理由がございますが、理由の一つに、「意思を持たない眼」というものもございます。
その昔、リドリー・スコット監督の〈エイリアン〉という映画がございました。
その映画に登場する異邦人「エイリアン」は、H(ホラー)・R(レックス)・ギーガーというアーティストによってデザイン、造形されましたが、そのクリーチャーには、これと分かる眼がございません。
これは、「どこを見ているか分からない」「何を考えているか分からない」と言う怖さを出すために、あえて眼をデザインしなかったとの事で、作品中では非常によくその効果が出ておりました。
また、人形劇において、あまり熟達されていない演者が人形を造形したり操演した時に、やはり怖さを感じる事がございます。
それは、「眼が何を見ているか分からない」、そして「演技の意思と、視線の意思が異なって見える」事の不自然さからくる怖さにあります。
眼の無いデザインで怖さが出たり、デザインされた眼がしっかりしていない事で、怖さが出てしまったりいたします。
それが「意思を持たない眼」でございます。
将来、ロボットに意思をプログラムして、それに合わせて動く眼を制作する事で、人間に近づき怖さが消える瞬間が訪れるかもしれませんが、それは現代の科学では中々大変でございます。
そこで、造形物の怖さを軽減するために、眼の視線の印象を下げるという方法を試してみます。
メイドロイドがロボットなのにメガネをはめておりますのも、視線の印象を下げる効果を試しての事でございます。
決してメガネっ娘を意図してではございません。
本当はサングラスやバイザーにしてみるのも一つの手かもしれませんが、旦那様にお仕えするメイドがサングラスでは格好が付きません。
先日、ツクモ ロボット王国で先行展示されておりましたエマでは、アイボやアシモと同様に、眼がデザインされておりません。
挙動と視線を一致させるのが困難なロボットでは、視線を持ちそうな眼をデザインしないというのは、常套手段でございます。
しかし、そこまでロボットナイズされたデザインは、今回のメイドロボットのコンセプトから外れますので、人体から極端に逸脱するデザインは次回以降に見送りたいと思います。
今回は、リアルな眼にデザインするのでも、眼をなくすのでもなく、記号化された人形やアニメイラストに近い造形に寄せながら、それでいて印象が強くならないようにサイズでバランスを取ってみようかと考えております。
人間のサイズにまで小さくしてしまうと、リアルさから来る怖さが出てきそうですので、小さくしすぎない範囲を探ってみたいと思います。


少し小さくしてみた所、やや視線の印象を弱める事ができました。
まぶたのラインも、少し垂れ目風にした所、柔らかい雰囲気となりました。
それでもまだ印象に強さが残ってございますので、更にもう少し小さく調整してみようかと思います。
ドールアイも、もう少しアイリスの小さなものを制作し、試してみる事といたします。
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