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2008年8月 6日 (水)

0031 メイドロイド™のボディの成型テスト

 メイドロイド™の胴体の成型をテストいたします。
 現段階の胴体の原型から、シリコーンゴムによって雌型を制作し、それに成型剤を注型いたします。
 シリコーン型の制作は、「0004 メイドロイド™の、頭・胴の一次原型の象り」と同様の方法で行います。
 成型剤は、今回は軟質発砲ウレタンを使用いたします。

 グラスファイバーなど、軽くて丈夫で簡単に成型できる素材もございますが、開発プラットホームとなりますと、制御のテスト中に本体が転倒する機会も多いかと考えます。
 等身大ロボットが転倒いたしますと、床や家具、周囲の人間などへのダメージも考えられます。
 頑丈でな素材は、それら周囲へのダメージもさる事ながら、ロボット内部にも衝撃を伝えますので、自身のダメージも大きくなります。
 かと言って、各種エラストマー等、衝撃を吸収する柔らかい素材は、ある程度の厚さがございませんと衝撃加速度を減速する距離がとれず、充分な効果が出ません。
 しかし、素材が厚いと、それだけ重量増になってしまい様々な負担がかかりますし、重量による転倒の破壊エネルギーも増えてしまいます。

 そこで、軽さと柔らかさを兼ね備え、価格も安価な軟質発泡ウレタンを試してみる事といたします。
 軟質発砲ウレタンは、東急ハンズ等でも販売されております、この種の用途では大変ポピュラーな造形素材で、二種類の薬剤を撹拌して型に流すだけで、簡単に型通りのスポンジを制作する事ができるものでございます。

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 ざっと、1kg程を型に流しますと、一気に泡が発生いたします。
 そして、数分後には硬化し、あっという間に成型品ができあがります。

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 インテグラルスキンと呼ばれる、表面に膜が一層できるタイプと、表面もスポンジ状になる通常タイプと双方を試します。
 インテグラルスキンのタイプは、泡が潰れる事により表面に一層作られるものですので、表面が固い仕上がりになり、また、やや重めに仕上がります。
 通常タイプはスポンジ状の表面になりますが、軽くしなやかに仕上がります。
 インテグラルスキンタイプは、無垢の状態で1kg強、通常タイプは1kg弱に仕上がりました。

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 メイドロイド™におきましては、人体を模した形状をベースに制作する事をコンセプトといたしております。

 簡単な方法ですと、ボディの殆どを衣服で隠してしまえば、無理に人体を模した造形をしなくとも手軽に制作する事が可能です。
 しかし、単なる二足歩行ロボットにメイド服を着せただけでは、メイドロボットではなく「メイド服を着たロボット」にしかなりません。
 例えアシモにメイド服を着せても、目指しておりますメイドロボットとは遠くかけ離れたものとなってしまいます。
 単に機能として家事を行うだけであれば、現在市販されておりますルンバ等の自動掃除ロボットでも可能でございます。
 例えそれがそのまま等身大になって手がついていた所で、人間と大きくかけ離れたそれらデザインのロボットは、目指しているものとは大きく異なります。
 それらは、〈禁断の惑星〉のロボット、ロビーの時代から存在するコンセプトのデザインでございます。

 メイドロイドラボラトリーで制作いたします最初のメイドロイド™は、あくまでも人体を模した形状をベースとしてデザインいたします。
 ロボット的なデザインは、機構的にやむを得ない部分に留める事を、当面の目標としております。

 軟質発泡ウレタンは非常に柔らかくしなやかな仕上がりとなりました。
 押せば凹みますし、ひねりや曲げも可能なため、骨格に自由度を加えれば、腰をひねったり曲げたりする事も可能でしょう。

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 どんな軟質素材にも共通した問題として、柔らかさ故の耐久性の低さという問題がございます。
 発泡ウレタンにおきましては、加水分解による経年劣化も生じます。
 しかし反面、安価に量産できますので、劣化したら交換する事を前提に使用するのであれば、寿命は問題にはならないでしょう。
 表面処理をどうするかはまだ決まっておりませんが、軟質発泡ウレタンは選択の一つとして充分に使える素材でございます。

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