0041 第16回 ROBO-ONE への参加

第16回ROBO-ONE大会に参加してまいりました。
結果はと申しますと、準備不足により規格審査を通る事ができませんでしたが、その代わり、ありがたい事にエキシビション枠を設けてくださり、図らずも予選後のとりを務めさせていただく事となりました。
準備に追われて、予選を観戦する事が一切出来なかったのが心残りですが、それでも大変有意義で楽しいイベントでございました。
予選の週になって初めて全ての配線を終え、サーボモーターの動作チェックに入りました。
コントロールボードにRCB-4、サーボモーターはKRS-6003HV を基本に、トルクの必要ない頭部のみKRS-4014S HV にする予定でしたが、この二種を同居させると何故か制御が上手くまいりません。一応、同居できる仕様ではあるらしいのですが、何かの設定が合ってないのでしょう。時間がございませんので今回は、全てKRS-6003HV にいたしました。


電源スイッチは、はっきりと分かるようキースイッチにセーフティーピン風のリボンを取り付けました。動作中に接触してスイッチが切れないよう、通常の使用方法とは逆で、オンにした時にのみキーが抜けるようになっております。
また、簡単に電源をオフにできるよう、フリップアップカバー付きのエアクラフトスイッチを、エマージェンシーキルスイッチとして使用しております。これも、動作中に誤ってスイッチが切れないようにするため、通常の使用方法とは逆で、フリップアップカバーを開けてオンにする事で電源がカットされるようになっております。
KRS-6003HV は起動時の突入電流が大きく、それを30個以上使用しているため、キースイッチを直接電源スイッチに使用しますと電流容量が足りません。そこで、メイン電源の開閉は30Aのリレーを使用し、キースイッチとキルスイッチでそのリレーをON/OFFする事といたします。現代の自動車のヘッドライト等の回路と同じでございます。昔の自動車のように直接電源スイッチとして使用しますと、大電流の回線が何本も走り回る事になり、危険も伴いますので、この方法をとります。
外部から操作がたやすい腕にスイッチを集中させても、細い配線だけで済みます。
今回使用いたしますリチウムポリマーバッテリーは、大容量で放電力も大きく、しかも軽くて大変便利なのですが、過放電を行いますと一度で壊れてしまいます。
そのため、バッテリーの電圧を監視できるよう、腕に電圧計を取り付けました。

このフレームのみの段階で体重計に乗せて重量を計測したところ、7.3kgございました。
前回、ワンダーフェスティーバルで展示した際の頭部は、塗料の手配が間に合わず、手持ちの塗料で塗装を行ったために塗膜がひび割れを起こして使えなくなっていたため、新たに作り直します。
軽量化を鑑みて表皮を薄く作った所、塗料の溶剤に表皮が負けてしまい凸凹ができてしまったため、やむなく、表皮を厚めに作り直しをいたしました。
合わせてドールアイも作り直し、資材が全て揃った所で、会場へ向かいます。


工具と資材があまりに多いため、ワンボックスカーをレンタルして会場へ向かいます。
当初は、新幹線や飛行機も予定しておりましたが、工具類の多さに断念いたしました。
約5時間程のドライブで到着いたします。

予選前日の夕刻にホテルに到着し、最終仕上げを行いました。
靴底からカチューシャまで入れると160cmになる大型機であるため、立ったままでは小型機と戦う事ができません。
しかも、一度しゃがんで攻撃を行うと、立ち上がって3歩以上歩かないと、次の攻撃ができないというルールがございます。
これでは、まともに試合を進行する事ができません。
そこで、立ったままでも下に届くよう、長めのトンファーを取り付ける事といたとします。
パンチでモーターを傷めないよう、断衝材として軽量なナイロンを使用したハーフフィンガーコンバットグローブをスポンジゴムの手指にはめて取り付けます。
ここで、重量を計測しようとしたところ、体重計を忘れてきた事に気付きます。
どこかで購入を考えたましたが既に時間も遅く、東京のように遅くまで開いているお店は少なそうな土地でございます。
もし開いてるお店が見つからなければ、探して時間を潰してしまうのももったいないかと存じます。
外装は3kgもないと思われ、フレーム状態で7.3kgであればなんとか収まるかと考え、そのまま作業を続行いたしました。




いざ、モーションのプログラムを組み始めますと、様々な問題が表面化いたします。
大型ロボットになりますと、小型のロボットでは気にならなかった部分が問題になったり、反面、転倒速度が遅いためマージンがあったり、僅かのバックラッシが大きく表面化したりと、色々と初めて分かる事が出てまいります。
それに加えて足裏サイズの制限が厳しいため、自立状態ではあまり派手な演技はできません。
大きく腕を振り回すと、すぐに重心が足裏の面積から外れて、転倒してしまうのです。
慣性や反動にも揺さぶられますが、重心が留まる余裕がないため、自立が大変困難です。
モーション制作アプリケーション Heart To Heart 4 もまだ使い慣れず、また、アプリケーションのまだ煮詰められていない部分にもつまづきながら、色々と試行錯誤を繰り返します。



モーション作成も中途のまま朝を迎え、選手受付の時間がまいりましたため、一時作業を中断して会場に向かいます。
そこで、規格審査を行った所、重量が予想を大きく超えて10kgを1.8kgもオーバーしておりました。
外装の表皮を厚めで作り直したのが大きく響いたのでしょうか。
足裏サイズを10kg以下で設計していたため、そのままでは失格になります。
その場で色々と審査に通るような算段を行いましたが、それが元で機体そのものにも問題が発生してしまいます。
結局、予選そのものは規格審査不通過となってしまいました。
しかし、なんとありがたい事に、運営の方からエキシビション枠を設けていただく事ができました。
予選の最後に、時間が頂けるとの事です。
大急ぎで問題の発生した箇所の修理を行い、エキシビション用のモーションを作ります。
何度か失敗をしながらも、ぎりぎりまで粘って1アクションでも増やし、そしてほんの10秒ほどですが、リング上でトンファーによる演舞を行ってまいりました。
なにぶん、ROBO-ONE用に設計された機体ではないため、その異色さに驚かれた方々も多かったようですが、多少であれ楽しんで頂けたようにも存じます。
予選の審査発表までの間に、計測で御世話になった方に誘われて、ややイレギュラーな撮影会を行いました。
同じく予選参加機 ドカ ハルミ嬢と共に、産業技術総合研究所のHRP-4C 未夢嬢、及びHRP-2 PROMET氏との記念撮影でございます。
ロボット趣味的には大変貴重な撮影だったのではと存じます。
色々と大騒ぎの数日ではありましたが、大変有意義で楽しいイベントでございました。
ROBO-ONE 競技規則の一番最初に、このようにございます。
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ROBO-ONE 競技規則
1 前文
ROBO-ONE の目的は、「ロボットの楽しさ」をより多くの人に広めることである。
観客がロボットや試合を楽しむことができ、参加者の意欲を掻き立てるロボット競技を目指す。
そのため、試合の勝ち負けよりも技術的な素晴らしさやエンターテイメント性を重視する。
また、ロボット技術の普及と健全な発展を目指すため、技術情報はできるだけ公開する。
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単に競技として争うだけの大会ですと、メイドロイドは本来出場できる機体ではございません。
しかし、勝ち負けよりも楽しさを大事にする大会という事であるが故に、メイドロイドはリング上でお披露目をさせて頂けのかと存じます。
大変ありがたい事でございます。
進行や段取りも含め、実際に参加しなければ分からない事が沢山あり、今回はそれを知るにも良い機会だったと存じます。
ROBO-ONEも含め、今後こういったコンペティションにメイドロイドが参加するかどうかはまだ未定ではございますが、非常に面白いイベントでございますし、これを機に色々と分かった事もございます。
機会を見て、またいずれ参加したいと存じます。

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