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2011年2月28日 (月)

0043 『週刊ロボゼロ』の組み立てに便利な工具

 週刊ロボゼロも、はや3号まで到着致しました。
 少しずつ出来上がっていく様は、大変楽しゅうございます。

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 私共は既に数体のロボットキットを組み立てた経験がございますので、すぐさま組み上がってしまいますが、初めての方ですと、中には若干戸惑われた方もいらっしゃるかもしれません。
 と申しますのも、創刊号に付属されておりますドライバーは、そのままでは少々組み立てが難しゅうございます。
 私も最初は、折角ですのでこの付属ドライバーを使用致しましたが、M1.7mmという小さなネジのため、やや作業に手間どってしまいました。
 そこで、やはりいつもの使い慣れたドライバーを使う事に致しました。

 このような小さなネジを狭い部分に通す時は、着磁ドライバーを使うと簡単に作業を進める事ができてございます。

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 着磁ドライバーは磁石になっておりまして、先端にネジを吸着させる事ができるドライバーでございます。
 その状態でネジ穴に差し込めば、簡単にネジが入りますので手際よく作業が進むのですが――今回付属のドライバーは、着磁されていないドライバーでございます。
 そのため、ピンセットのような工具を使用いたしませんと、狭い部分にネジを通すのが難しゅうございます。
 この『週刊ロボゼロ』では、期間内に定期購読の申し込みをされ方には、特典としてドライバーを着磁させる着磁機が付属いたします。
 この着磁機を使用致しますと、ドライバーを磁石にする事ができますので、作業をスムーズに進める事ができるかと存じます。
 しかし、購入者にこの特典が到着いたしますのは5月頃とまだ先の事で、それまでの間に組み立てに苦労する部分が更に出てくるやもしれません。
 着磁機も、着磁ドライバーも、決して高価なものではございませんので、もし特典を待たれないのであれば、早めにお一つお持ちになるのが良いかもしれません。

 私は、テクノロジア様にご紹介いただいた、株式会社新亀製作所の『製精密用ラチェットドライバー #1000』と、『精密ドライバーセット No.18-C』というドライバーを使用しております。
 さすがロボットキット専門店の方が推薦されるドライバーだけありまして、ロボットキットの組み立てにおいて非常に作業のしやすいドライバーでございます。
 着磁だけでなく、ラチェットの空回りによって、ネジの早回しと、力を込めた締めが手際よくできますので、ネジを多数扱うロボットキットでは大変重宝いたします。
 『週刊ロボゼロ』では、#00という一際小さなプラスドライバーを使用致しますので、『精密ドライバーセット No.18-C』という先端のオプションを使用いたしますと、より適した作業ができるかと存じます。



 また、ロボットキットはネジを多数使用致しますので、ネジが転がって紛失してしまう事がございます。
 また、板金パーツを多数使用いたしますので、場合によっては机を傷つけてしまう事もないとは言えません。
 そういった時に役に立ちますのが、ピットマットと呼ばれる下敷きでございます。

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 要は、デニム地のランチョンマットでございますが、ピットマットを敷いて作業を致しますと、部品を落としても転んだり跳ねたりしないため、ネジなど小さな部品を紛失するケースが減りますので重宝いたします。
 私はKHRシリーズを2台組み立てておりますので、近藤科学株式会社製の『デニムピットマット』を使用しております。
 色が濃いため、銀色のネジが分かりやすく、組み立てに便利でございます。
 これを一度、洗濯をしてから使用いたしますと、僅かにシワが残り、その凸凹によってよりネジが転がりにくくなり、更に使いやすうございます。
 地味な工具でございますが、ピットマットも便利なものでございます。



 ネジの締め方でございますが、一般には、ドライバーでネジを押しつける力が7割、回す力が3割と言われております。
 この「押す」と「回す」の力配分はケースバスケースで変わりますが、基本的には回す力よりずっと強い力で押しつけながら、ネジを締めたり緩めたり致します。
 プラスネジは、押す力でネジ頭とドライバー先が勘合しておりますので、押す力が弱いと滑ってしまうのです。
 そして、滑った時にネジの頭を壊してしまう事がございます。
 一般に、「ネジの頭をナメた」と呼ぶ失敗でございます。
 こうなってしまいますと、もう締めたり緩めたりできなくなってしまいますので、そのネジは破棄して新しいものと交換するしかありません。
 機械においてネジは消耗品でございます。
 沢山の予備のネジを用意しておき、いつまでも使い回しをせず使い捨てにするのが、良いメインテナンス手順の一つでございます。


 ネジの頭をナメてしまい、緩める事が出来なくなった時は大変でございます。
 通常は、インパクトドライバーや逆タップを使用してネジを緩めるのですが、ロボットキットに使われるような小さなネジとなりますと、これらの工具が使えません。
 しかし、近年登場した面白い工具がございます。
 『ネジザウルス』というペンチの一種でございまして、ナメてしまったネジを緩める事に特化した工具でございます。
 これは大変便利でございまして、いざという時のために一つ用意しておくのをお勧めいたします。
 特に、先端で縦つかみができる点は秀逸で、普通のペンチではこうはいきません。


 また普通は、ネジ穴にネジを垂直に立て、右回り(上から見て時計回り)で締めてございます。
 が、このように精密な部品の場合は、いきなり右には回さず、ネジをネジ穴にあてがい軽く押さえながら、いったん左回しを致します。
 少し左回しいたしますと、「コツン」という小さな感触がございます。
 これは、雄ネジが、ネジ穴の螺旋の坂を登り切ったところで、ストンと落ちる感触でございます。
 この感触があった所で初めて、右回りにネジを回し始めます。
 このようにいたしますと、ネジが歪んで入るのを防ぐ効果がございます。
 小さなネジ、特に、母材がアルミニウムという柔らかな素材の場合は、うっかりネジが斜めに入りますと、ネジがネジ穴を無視して母材を削りながら捻じ込まれてしまい、ネジ穴を傷めてしまう事がございます。
 ロボットキットは、部品を固定してしまえばそれで終わりではなく、メインテナンスの関係で何度もネジを締めたり外したりする事がございますので、ネジ穴を傷めないように組み立てるのも大事でございます。


 ロボットキットは完成いたしますと動きますので、動いているうちにネジが緩む事もよくございます。
 だからと言って、緩まないようにと力を入れてきつく締めすぎますと、軟らかいアルミニウムのフレームを捩じ切ってしまい、ネジ穴が壊れて馬鹿になってしまいますので、注意が必要でございます。
 基本的には、点検時や、緩んだ度にネジの増し締めを行いますが、滅多に緩める必要のないネジには、ネジロック剤という接着剤の一種を使用いたしますと、便利にございます。
 本当の接着剤ですと分解ができなくなってしまいますが、ネジロック剤の多くは、数割多めの力を加えますと緩める事ができますので、修理ができなくなる事はございません。
 しかし、振動程度では緩まなくなりますので、大変重宝いたします。
 株式会社タミヤ製「チューブ入りネジ止め剤」、「ネジロック剤 (嫌気性ジェルタイプ)」、株式会社スリーボンド製の「ネジロックTB1400シリーズ」、ヘンケルジャパン株式会社ロックタイト「ネジロック剤 242」など、ネジに塗ってから締めるタイプ、締めた後からネジに塗っても使えるタイプ、色々ございます。
 好みと用途で使い分けると宜しいかと存じます。



 日頃ドライバーを使っている方ですと、特にこういった事を意識せずとも正しく使いこなしていらっしゃいますが、簡単な工具であるだけに、使い慣れてない方は意外にご存じない事もあるかと存じます。
 ただのネジの締め方でございますが、ほんの少しお気遣いいただけると、些末な失敗を避けて楽しく組み立てられるかと存じます。

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